10月10日(土)~11日(日)で、富山市を訪問しました。
富山市は、「コンパクトシティ」として、国内はもとより海外からも注目を集める都市です。
「コンパクトシティ」と中心市街地活性化等の取り組みについて、現地を実際に見て、学んできました。
最初にお会いしたのは、富山市役所で中心市街地活性化の取り組みを行われている方です。
休日ではありましたが、会員が持つ縁により、お話をうかがうことができました。
富山市では、コンパクトシティの実現に向けて、様々な施策等が実施されています。
その内容や効果について、詳しく教えていただきました。
訪問前に強く興味のあった点に、「なぜ富山市でコンパクトシティの取り組みが始まったのか」といったものがありました。
その点についても、丁寧にご回答いただきました。
次の訪問先は、市の北部にある岩瀬です。
独自のまちづくり活動が行われているということで、ライトレール(LRT)に乗って向かいました。
この土地は、江戸から明治の時代にかけて、「北前船」による交易の拠点となっており、大いに栄えました。
そこで、そこに残る歴史的な建物を活用して、新たなまちづくりが行われています。
まち歩きをしながら、取り組みについてご紹介いただきました。
こちらにある建物には、「簾虫籠(すむしこ)」という独特の竹建具が用いられています。
これは、外側からは内側が見えにくいものの、内側からは外側が見えやすいといった特徴があります。
説明を受け、実際に見て、驚かされました。
現在、リノベーション中の建物もあり、特別に中を見せていただきました。
こういった建物に対して、残せるものはできるだけ残しながら、少しずつ手を加えているということです。
次に、再びライトレールに乗り、ライトレールを運営している「富山ライトレール」を訪問しました。
ここでは、整備工場の中で、実物のライトレールを見ながら、お話を聞きました。
ライトレールには富山市も出資しており、公設民営として運営されています。
JRの路線だった頃に比べて運行本数を増やすなど、利便性を向上させることにより、利用者の増加を実現させています。
コンパクトシティの取り組みの中でも、特に注目されているものの一つです。
こちらでは、運営についての詳しい情報や、従来型の路面電車との違い等について、詳しく教えていただきました。
そして再び中心市街地に戻り、「総曲輪通り商盛会」で、理事長と副理事長からお話を聞きました。
同商盛会は、富山市の中心部に位置する商店街です。
富山市の中心市街地活性化計画の中でも、重要な位置を占めます。
そこで、現在の商店街の状況や、市の中心市街地活性化の取り組み等との関係について、お話をうかがいました。
この後は、同商盛会の理事長も交えて、懇親会を実施しました。
富山の食を味わいながら、密度の濃い話ができました。
やや駆け足でしたが、一日で多くの拠点を巡りました。
充実した一日でした。
翌日は、「まちづくりとやま」の方から、お話をうかがいました。
「まちづくりとやま」は、中心市街地活性化のために様々な事業を行う「まちづくり会社」です。
富山市や商業者等の出資により、設立されています。
実施されている事業などについて、詳しい説明を受けました。
また、組織や体制についても、教えていただきました。
「グランドプラザ」は、まちなかに設けられた広場です。
屋根があり、天候に左右されずに利用できるため、色々なイベントに活用されています。
土日は、ほぼ毎日利用されているそうです。
この日も、飲食系のイベントで賑わっていました。
まちづくり研究会の視察としては、ここで一旦解散です。
この後は、自由行動となりました。
ここからは、数名または単独で、時間の限り見て回りました。
「フォルツァ総曲輪」は、一旦は閉鎖された映画館を活用して、シネマとライブホールとして活用されているものです。
事情を説明したところ、見学させていただけました。
「TOYAMAキラリ」は、今年誕生した施設です。
市立のガラス美術館と図書館、銀行が入居する、複合ビルになっています。
外見はもとより、内部も大胆なデザインとなっています。
新しい施設ということもあってか、賑わっていました。
他にも幾つかの場所を訪れ、話を聞いてきました。
富山市の「コンパクトシティ」と「中心市街地活性化」に関する取り組みについて、大いに理解を深めることができました。
次回の定例会では、ワークショップを実施し、事後研究を行う予定です。